クム・ガンソン氏が臨時復帰!ロストアークに何が起きたのか

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前回のチーム長の追加ライブ配信のあと、さらに7/4、7/14と続けてロストアークの元総括ディレクター:クム・ガンソン氏(現在はCCOあるいは本部長としてスマイルゲート社のクリエイティブ部門のトップ)が緊急ライブ配信を行いました。

体調面の問題などを理由にディレクターの席を降りたガンソン氏ですが、今回のライブを通して一時的とはいえディレクターに復帰することが明かされており、事態の深刻さが伺えました。韓国ロストアークで一体何が起きていたのでしょうか。全体を振り返ってみます。

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発端になった出来事

6/24に開催された「LOA ON SUMMER 2023」において、披露されたコンテンツの準備不足やプレゼンテーションを行ったチーム長の説明が十分でなかったとして、韓国コミュニティで議論が起きました。

特に、7/20にローンチ予定とされた中国サービスの比重が大きく韓国サービスの開発がおろそかになっているのではないか?という憶測が指摘されていました。実際のところ、チーム長は追加ライブ配信においてこれを一部認めており、韓国サービスのスケジュールに影響が出たことも認めました。

そしてさらに新たな問題が発覚し、さらに議論が加熱していく原因となりました。

モンスター外形の誤修正

韓国コミュニティにて、アップデート後から一部モンスターの外見が変わっていると報告され話題になりました。

問題となったのは、この変更が中国で検閲対象となりうるゾンビ、亡者、妖怪のようなモンスターばかりであった事で、中国ローンチが韓国サービスに影響を与え始めているのではないか、とユーザーの不安感を巻き起こしてしまったのです。
(中国のコンテンツ検閲では、ゲーム中の出血や頭蓋骨、死体表現を認めていないとされています)

また、一部コンテンツの色に関して、赤色から紫に変更されて発表された点なども中国ローンチに重点を置いているからではないか、とユーザーの怒りを招く結果となってしまいました。

▲欲望軍団の例。アンデッド系から人型に変更されていた

ガンソン氏はこの問題について、

実は対象となるモンスターは16種類あり、韓国サーバーに適用されたのはミスであるとしました。確かにモンスターの変更は海外サービスを見据えてのことだが、韓国サービスに適用する道理はなく、パッチの取り扱いを誤ってしまったのだそう。

ガーディアン「べスカル」の色が赤から紫に変更されたことについては、検閲の疑惑は誤解であるとし、実は初期のデザイン原画が別のゲームに似ているという指摘があり、検討した結果色を変更したとしています。

▲べスカルの外見変更

ロストアークのエピソードで象徴的な「赤い月」が紫色に変更された点についても検閲の影響ではなく、より良い演出を求めた結果このように変更されたとしました。

水着アバターのデザイン変更(露出変更)についても検閲の影響はなく完全にデザインの問題で変更されたものであり、「へそを隠してほしい」などと中国パブリッシャー側から要請された事実もないとしています。

歴史認識の議論

ロストアークのアニツ大陸はその名前が「ANIHC」→逆から読むと「CHINA」であり、全体的な雰囲気からも中国モチーフの大陸と認識されています。

これまで、中国モチーフというだけで問題になることはありませんでしたが、街にあるオブジェクトに「三足烏」として知られる、高句麗の首都平壌で発掘された遺物の紋様がそのまま使用されていることが明らかになり、「東北工程」疑惑ではないかと議論になりました。

東北工程(とうほくこうてい)とは、「東北辺疆歴史与現状系列研究工程」の略称で、中国東北部(旧満洲)の歴史研究を目的とする中華人民共和国の国家プロジェクトである。1997年から開始され、2000年以後に研究成果が中国国外のメディアにも公表されるようになった。

韓国メディア『聯合ニュース』は、東北工程を「古代朝鮮の古朝鮮・高句麗・渤海は、中国の属国であるという中国の大規模歴史歪曲プロジェクト」と定義している。高句麗と百済と渤海(新羅も含まれることがある)を中国史の地方政権とした扱いに対して、韓国国内で激しい抗議が発生し、2006年には中韓間の外交問題に発展した。結果的に「学術討論で解決していき、政治問題としない」との合意で政府レベルではひとまず沈静化しているが、韓国メディアが「潜伏状態」と表現する通り、民間レベルや歴史教育の分野ではしばしば問題となり、両国間の潜在的な懸案となっている。

Wikipediaより引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%B7%A5%E7%A8%8B

国家のアイデンティティにかかわるセンシティブな問題と言えそうですが、ゲームの話題としてまとめるならば、アニツという大陸の中国コンセプトそれ自体や、「三足烏」デザインそれ自体は問題がないが、それらが組み合わされると意味が変わってくる(中国当局の介入や他意があるのではないか)ということで反感を買ってしまったということかと思われます。

ちなみに、この紋様は日本サーバーでも確認することができました(7月上旬現在)。

▲日本サーバーで撮影したもの

ガンソン氏はこの問題について、

2014年6月に作られた素材であり、どのような意図で作られたのか調査しようとしたが担当した原画家が退社しており確認できないと説明し(7/14ライブにて、その後連絡が取れ、懸念されていた意図は含まれていなかったことが判明したとのこと)、しかしながらユーザーから問題提起されるまで気づけなかった責任がある事を認め謝罪し、削除するとしました。また、国内の文化財事業への寄付も行っていくとしました。

カルメンの開発遅延

過去に「遅くとも2023年夏にリリースする」と言っていたカルメンレイドが今回のLOA ON SUMMER 2023で「9月」と発表され、十分が説明がなかった事から中国ローンチの影響ではないかと怒りの声が上がっていました。

ガンソン氏はこの問題について、

中国向けの作業は影響していないと断言し、ゲート4のコンテンツのクオリティ管理の問題でスケジュールが押してしまったのだと釈明しました。

中国ローンチの影響が出た部分

上記のようにユーザーが思っていた大部分は誤解であったとされますが、アバターに関しては中国の要請が多く、確認のために発売が遅れる理由になったことは一部事実であることを認めています。

総括ディレクター不在の理由

現在のディレクター代わりとなっているチーム長3名(通称:三大将)はそれぞれ有能だが、各分野に特化した人材であるがゆえに誰かをトップに立たせるということが(会社としても、当人たちの受け入れとしても)難しかったと説明しています。

ガンソン氏の復帰を前提として総括ディレクターを空席にしている意図は無かったとしつつ、やはり総括ディレクターが必要だという結論にいたり、韓国ロストアーク5周年を迎える11月までに任命すると約束しました。

また、それまでの間はガンソン氏がCCOの職位から降りて臨時の総括ディレクターとして復帰し、ライブ配信を行いながらユーザーとコミュニケーションを図って信頼回復に務めるとしています。

7/14ライブ配信分

さっそく、ユーザーとのコミュニケーションを図るライブ配信が開催されました。

ユーザアクセシビリティ

新規ユーザにとってカードの壁が大きいと感じている。ベテランユーザーにとっては「世界を救う光」セット18覚醒以上は当たり前のように要求されるが、新規ユーザーにとっては無理だ。これに対しては改善を検討している。

ゲーム疲労

  • カオスダンジョンはモンスターがもっと早く集まってくるようにするなど、快適さをアップさせる。内容の変更よりは報酬が重要なので、カードを報酬に入れるかどうかなど、案を練っている。
    ボス部屋はすでにゲーム全体の3%のゴールド生産量があるのでこれ以上増やすということは微妙だが、遭遇率を下げて報酬量を増やすというやり方は検討の余地がある。
  • ガーディアンは回数を減らすことが確定しているが、具体的には検討中。

カオス、ガーディアンの変更は8/2にアップデート予定だ。

  • エンドコンテンツに関しては、最強の軍団長としてのカルメンはG4構成がベストと判断しているが、その他はもっと少なくても良いと思う。既存コンテンツの見直しも検討中で、アヴレシュド、カヤンゲルのゲート数の調整を検討している。

試練、ヘル難易度のコンテンツ

試練カルエリゴスやアヴレシュドヘルの利用率が2%にも満たないので、補正コンテンツに力を入れるのは微妙だと判断した。既存の補正コンテンツは維持するが、試練ハヌマタン以降は無補正となる。

挑戦アビス、挑戦ガーディアン

利用率38%と高いほうだ。しかし新規ユーザーの利用が非常に低く、既存ユーザーが報酬目的で仕方なく週課として利用するという図式が問題として認識されている。解決策はまだ検討中のため待っていてほしい。

エクストリーム・ヴァルタン

ヘル難易度をベースにしたリメイクコンテンツで、8/2に試験的に実装する予定。
装備レベル1580と1620に分けられ、報酬もある。
ユーザーの反応を見ながら、今後のリメイクコンテンツの足がかりにしていく。

死滅セット(バックアタック)

レイドによって各セットの指標が異なる。

レイドの難易度が上がっていくにつれてバックを狙うというスタイルが適さなくなっているが、それだけでなく死滅のハイリスク・ハイリターン(高打点)に対しては疑問が残っている。色々な意見があるが死滅を削除するのではなく、変化させる方向で検討している。

利便性

  • 定期船について、船の上で待機するシーンも削除される予定。
  • 晩餐を選択可能にする。

6キャラ制限

今のところ変える予定はない。変える可能性はあるが、それによって起きる問題を解決する方法を見つけておく必要もある。

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